2009年9月28日月曜日

芝浦製作所 交流電気扇のレストア 型式c-7032

古物廃棄するというお寺があったので、何かお宝はと思い早速駆けつけてみた。その中のにアンティークな扇風機があったので譲り受けた。当然不動品。コード類は完全に風化していて触るとぼろぼろと粉になっていく。この機種は「芝浦製作所製、交流電気扇、型式c-7032」といい、昭和3年頃のものらしい。

ということで、レストア大作戦の開始となった。

早速、部品調達に秋葉原へ。

先ずは電源コード。布製の袋打ちコードの黒が欲しかった。いわゆる、こたつの電源コードの黒である。赤はあったのだが、黒はなかった。ガード下の電線やさんに聞くと、もう入ってこないらしい。しょうがないので、照明器具をつる電源コードを買った。もう一種類必要だった。風力調整スイッチとモーターをつなぐコード。これは赤白黒の3芯コードである。電線屋さんにその旨言うと「3芯コードなんか何に使うの?」と不審がられてしまった。答えは「昔の扇風機の修理」。納得していただいたようだった。
次は、コード類が本体に入る穴につける、ゴムブッシュ。これは普通に配線部品屋さんにあった。あとは、レトロ調の電源プラグ1つ。以上。

作業開始!

先ずは分解。分解してみて造りのすばらしさに感動した。すべてねじで組み立てられている。カシメ止め等ほとんどない。回転部分にはグリスポイントがある。今時グリスポンプなんか誰がもっているんでしょうか?。首振りの軸受けにはボールベアリングがおごられていた。




コード類交換

買ってきたコードをつける。この当時の配線はねじ止めとハンダ付けである。古い配線を取り新しいコードをつけた。ハンダ付けにはステンレス用のフラックス、ハロゲン化亜鉛を使う。ステン用なので電線のハンダ付けはいとも簡単に付く。(何でこんなものあるんでしょう)

本体の掃除とグリスアップ

長年の埃が中に入っているので、ブラシで清掃。古いグリスは取り除いて、新しいグリスを入れる。グリスは普通に家に常備している(これも何でこんなものあるんでしょう?)。グリスポンプはさすがにないので(むかしは持っていました)指先で出来るだけ押し込んだ。

組み立て

段取りたてて、順番通り組んでいく。段取りを間違えると、振り出しにもどって組み直さないといけなくなるのでよーく考えて、段取りする。






そして完成!テスト運転。

問題のテスト運転。一応元通りに配線、組み立てたがうまく配線できているか、ショートしていないかはテスターがないので(これは何故か昔から持っていない)、いちかばちか電源につないでみないとわからない。配線トラブルでショートしていたら、ブレーカーが飛ぶ。ドキドキである。

結果。成功。見事に回った。雑音もなくスムーズに回った。最新型の扇風機でもこんなに静かななのはないかも知れない。見事である。

動かなくなると、修理もせずすぐに新しい物を買いたがる輩が多い。修理して使いましょう。これぞエコ。

うまくレストアできたけれども、もう秋になる、出番はいつか?

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