2008年4月4日金曜日

旧岩崎邸庭園



旧岩崎邸庭園に行って来た。何故今頃かというと、社寺建築で実績のある、松井建設(松井リフォーム)が、この岩崎邸の修復を担当し、このほど完成したため、是非見てくれというので見に行ってきたと言うこと。


明治29年建築のイギリス風洋館。三菱財閥の迎賓館として建てられた、非常に贅を尽くした建物である。敷地は広大で、この洋館の他、和館、と山小屋風ビリヤード館の3つが建っている。以前は敷地も建物ももっと広大だったが、切り売りして現在の大きさとなっている。内装は金唐紙とよばれる豪華な壁紙が使われ、木部の部材も良いものがふんだんに使われている。


特別に、二階の屋根裏から屋根の上まで見せてもらった。屋根裏といっても人が立って歩ける広さで木組みの様子がよくわかる。屋根裏には水槽があって、水洗便所の水タンクだったようだ。屋根はスレート葺き。このスレートは硯石に使うものだそうだ。

地下室も見せてもらった。地下室はもちろん一般公開してないので修復してなく、汚れ放題埃っぽくオリジナルのままであった。係りの方は、進駐軍が使っていた時代ここで拷問をしたかもしれないといっていた。

歴史的な良い洋館だが、周囲の建物がどんどん高層化し、写真を撮るのにいたって邪魔であった。特に東大病院。


日頃築地本願寺(昭和10年落成)を見ているので、似たような造りが沢山あって大きな感激はない。階段の手すりのとり回しなど、築地本願寺の方が良くできている。

普段感じないが文化財級建物にひごろから、ずかずか入っている幸せ者と言うことになるのだろうか。


もし、大谷光瑞さんが六甲山に建てた「二楽荘」が現存していれば、この旧岩崎邸より素晴らしいものであったに違いない。

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