2010年6月22日火曜日

下北半島「霊場恐山」見学参拝


仏教情報センターの相談員研修会で青森県下北の「霊場恐山」に見学参拝してきました。

イタコさんはいませんでした。7月の大祭典と10月の秋詣りの時に里から上がってきて、特設の小屋が境内に作られてそこで「くちよせ」がおこなわれるそうです。境内には本堂と地蔵堂が中心堂宇で、その他宿坊、湯殿などがありました。

恐山は宇曽利山湖(うそりさんこ)畔にある硫黄温泉の噴出口にある曹洞宗のお寺で、境内には硫化ガスが至るところで噴出して硫黄臭がかなり強烈です。硫黄ガスの関係で境内には樹木は少なく、荒涼とした風景です。これがあたかも地獄のように見えるのです。

下北の人々は人が亡くなるとお山に行くといい、先祖供養のため故人が着るものなどがお供えされています。故人は生前の姿のまま生きているというのか、故人の年頃に見合った服などが年ごとに納められています。小さい子どもさんをなくされた時は、その成長にあわせて服が納められ、年頃になると花嫁人形が納められます。

きれいに新築された宿坊がありそこで宿泊しました。食事は精進料理で曹洞宗の食事作法にのっとり五観の偈を称えてから食事です。お風呂は当然硫黄泉で臭いが強いです。衣服に確実に硫黄臭が付きます。宿坊のお風呂もいいですが、境内にある湯殿も良いです。しかし、境内の湯殿はそこに行く通路に照明がないので明るい内に行かねばなりません。宿坊は午後10時消灯ですが、部屋の中は大丈夫です。朝6時半のご祈祷にも出なくては行けません。地蔵堂まで行って約40分くらいの法要がありました。法要の後朝食です。これも食事作法にのっとり精進の食事です。

宗派によって故人のありかた、仏様の功徳の現れ方が異なります。浄土真宗はあらゆる人々が阿弥陀如来の本願力によって極楽浄土に往生して仏様にならせていただける教えです。

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